政府主導の働き方改革によって、副業を解禁する会社が増えつつあります。これにともない、自宅でできるネットビジネスに注目が集まっています。「給料の足りない分を補いたい」と軽い気持ちで始めた方のなかには、会社を辞めて専業で大きく稼ぐ方も存在します。
副業のなかでも人気があるのが“転売”ですが、一体どのように稼いでいくのか、仕組みの詳細が気になるところです。今回は転売と物販の違いをはじめ、転売のやり方や、実際に転売で稼いでいくためのポイントを押さえていきましょう。
まずは、“転売”の定義を確認しておきましょう。「物を安く仕入れて高く売る」という仕組み自体は物販と同じですが、物販と転売とでは仕入れる場所が異なります。
物販の場合は卸業者や代理店から商品を仕入れますが、転売では小売店から仕入れます。転売する商品の仕入れ方法は、一般の方がショッピングするときとさほど変わりません。実店舗以外に、Amazonや楽天市場、メルカリなどインターネットでも仕入れを行なえます。
商品のなかには合法で転売できるものもあれば、法律で禁止されている商品もあります。過去にはコンサートや演劇のチケットが多数転売され、大きな問題となっていました。しかし、2019年6月に“チケット不正転売禁止法”が施行され、チケットの転売を行なうと懲役や罰金を科されるようになっています。
転売は軌道に乗れば大きく稼げますが、法律違反にならないよう十分に気を付けなくてはなりません。
転売の種類はいくつもありますが、以下の3種類に大きく分けられます。
上記の方法はいずれもいったん在庫を抱える形となるため、商品の利益率だけでなく回転率も非常に重要です。
なお、在庫を抱えずに転売する “無在庫転売”という方法があることも覚えておきましょう。無在庫転売の場合、在庫がない状態で出品して、受注してから仕入れを行ないます。
無在庫転売は利益率が高めで、発送作業の手間がないのがメリットです。ただし、商品の仕入れ先や販売先によっては規約違反となるおそれがあります。
転売で利益を得るためには、自分にとって取り組みやすい方法、稼ぎやすい方法を選ぶことが重要です。転売のやり方の例としては、以下のようなものが挙げられます。
ただし、転売を行なう場合は「法律に違反していないか」「仕入れ・販売サービスの利用規約に違反していないか」を必ず確認しておきましょう。法律の範囲内で転売を行なっていたつもりでも、チケットの高額転売のように途中で法律が施行され、規制対象となる場合もあります。
商品を店舗で仕入れるのか、インターネット上で仕入れるのかも悩みどころです。その人の性格によって合う合わないがあるので、自分にとって稼ぎやすい方法を見つける必要があります。仕入れ先も販売先も数多く存在するので、しっかりとリサーチを行なってから転売のルートを決めていきましょう。
転売に慣れていない方にとって大切なのは、インターネットで物が売れていく感覚を早めにつかむことです。たった1個売れるだけでも、モチベーションが大きく変わってきます。
短期間で結果を出したいと意気込んで、利益率の高い商品の転売にチャレンジしたくなるかもしれません。しかし、初心者の時点で大きすぎるリスクを背負うのは避けたいところです。まずは短期間でも売れやすい販売場所で始めてみて、徐々にステップアップしていくことをおすすめします。
販売場所の選択肢は多数ありますが、そのなかでもフリマアプリが特におすすめです。物販に慣れていない方は、メルカリやラクマで自宅にある不用品を売ることから始めてみてください。不用品販売をいくつかこなすうちに、商品画像の撮影、商品ページの作成、梱包作業など一連の流れに慣れていくでしょう。
自宅の不用品が売れたら、いよいよ商品の仕入れ・転売にチャレンジしていきます。フリマアプリ以外なら、ヤフオク!やAmazonを使うのがおすすめです。
転売で安定して稼ぎ続けるためには、物販ビジネスの最新情報を常に収集して、状況の変化に柔軟に対応していく必要があります。仕入れ先・販売先の利用規約に違反してアカウントを消されたり、法律違反で罰則を科されたりするのは何としても避けたいところです。
転売の種類によって、利益率や転売の難易度が大きく異なります。最初のうちはフリマアプリでの不用品販売から始めてみるとよいでしょう。今回ご紹介した内容を実践しながら、実際に物を売る感覚をつかんでみてください。