たとえ今の仕事にある程度満足していたとしても、終身雇用の保証が揺らいでいる日本の現状を考えると、しっかりと貯金をしておきたいところです。近年、収入を少しでも増やす手段として、副業という稼ぎ方に注目が集まっています。
ただし、副業のやり方によっては、本業の会社とのトラブルにつながるおそれもあります。今回の記事では、副業に挑戦するにあたって必ず覚えておきたい注意点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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副業を始めようとしている方のなかには、「悪質な業者にだまされたらどうしよう」と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。たしかに、世に出ている副業のなかには詐欺目的のビジネスも一部存在します。
実際によくある例としては、以下のようなものが挙げられます。
副業詐欺の会社は、「必ず儲かる」など断定的な表現を使いながら、言葉巧みにお金をだまし取ろうとしてきます。しかし本当に稼げる儲け話であるなら、見ず知らずの誰かに簡単に話すわけがありません。
「報酬を支払ってもらえない」「費用を請求されて困っている」など副業詐欺のトラブルに悩んでいる方は、一人で抱え込まず第三者に相談してみてください。被害が大きくならないためにも、消費生活センターや警察に連絡して早期解決を目指しましょう。
せっかく副業を行なうなら、誰にでもできる単純作業に時間を費やすよりも、何らかのスキルアップにつながる副業がおすすめです。
副業のなかには、特別なスキルや専門知識がなくても始められるものもあります。例えばポイントサイトや内職であれば、誰でも簡単に取り組めるでしょう。しかし難易度の低い作業であるほど稼げる金額は少なく、報酬アップもほとんど期待できません。
将来的に収入を増やしていきたいなら、努力や経験が収入に結びついて、日々成長できる副業がおすすめです。少しの隙間時間でも、地道に積み重ねれば相当な時間になります。知識やノウハウを得て、経験を着々と積み上げることで、さらに効率的に稼げるようになるでしょう。
副業の種類によっては、副業で得たスキルが本業に役立つこともあります。また、副業で新たなスキルを増やしておくことで、本業を続けることが難しくなったときのリスクヘッジになるのも良い点です。
副業をこれから始める方は、事前に本業の会社の就業規則を確認しておきましょう。なぜなら、会社によっては副業が禁止されていて、発覚すると懲戒処分となるケースもあるからです。
ただし副業禁止はあくまでも会社の就業規則によるものであり、憲法や法律による拘束力はありません。
なお、公務員は法律により副業禁止が定められています。しかし近年は、政府の副業推進の方針もあり、特定の条件下で解禁される動きがみられるようになりました。
副業に時間や体力を費やすのであれば、本業に支障をきたさないよう十分に配慮しなくてはなりません。副業を新たに始める際には、時間的にも体力的にも余裕があるかを考えたうえで取り組むようにしましょう。
たとえ本業の会社で副業が容認されていたとしても、副業の種類によってはNGとなる場合もあります。例えば、競合他社で副業を行なうのは情報漏洩などの観点から認められません。また、マルチ商法のような社会的信用を失いかねない副業も、当然ながら避けたほうがよいでしょう。
本業の会社にバレないように副業を行なっていたとしても、意外なところでバレるケースはあります。その一つは、確定申告です。
会社員として働く場合、住民税は一般的に“特別徴収”という形で、会社側が手続きを行ない、給与から天引きされます。しかし、本業での給与に加え副業で得た収入で確定申告を行なった場合、本業の給与だけで算出されるよりも多い住民税額が本業の会社に通知され、そこから副業を行なっていることがバレてしまうのです。
上記のようなトラブルを避けるために、住民税の支払い方法を本業の会社に任せずに自分で支払う“普通徴収”に変えておくやり方もあります。とはいえ、住民税に関して対策していたとしても、その他のささいなキッカケから副業がバレてしまう可能性もゼロではありません。
安心して副業を続けたい場合には、本業の会社に思い切って相談してみるのも一つの手段です。副業禁止を掲げていたとしても、完全禁止の場合もあれば、副業の種類や理由によっては容認される場合もあります。
副業により本業に支障が出ないこと、副業で得たスキルが本業にも役立つことを理解してもらえれば、許可してもらいやすいでしょう。
本業と副業を両立させたいなら、事前に就業規則をしっかりと確認して、副業を行なっても問題ないかをチェックしておくことが大切です。また、怪しい副業に巻き込まれないよう、副業詐欺の特徴も理解しておきましょう。
副業の種類によっては、スキルを磨いて本業に役立てることも可能です。今回ご紹介した副業の注意点を理解して、トラブルに巻き込まれないよう気を付けましょう。