物販ビジネスで商品の出品数が増えてくると、在庫管理の負担も増えてきます。Amazon物販では、オーダーを受けた商品を梱包から発送、決済までの一連の作業をAmazonに代行してもらうFBAを利用できますが、FBA倉庫で管理する場合も定期的なチェックが必要です。
物販で利益を思うように出せていない方のなかには、在庫管理の効率的なやり方がわかっていない方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、Amazonの在庫管理で注意しておきたいポイント、在庫管理を行なうべき理由などを紹介します。
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Amazonの在庫管理は完璧ではない
Amazonの在庫管理は他のECサイトと比べると比較的簡単です。FBAを利用していれば、倉庫に保管されている商品の管理はすべてAmazonのロボットとスタッフが行ないます。
とはいえ、Amazonの倉庫には毎日大量の商品が集まるため、商品の紛失や破損を完全に防ぐことはできません。当然ながら、紛失・破損が見つかった場合はAmazonに補填してもらえます。しかし、そもそもAmazonが自分たちのミスに気付いていないケースもあるのです。
もし倉庫内で10万円の商品がなくなった場合、Amazonか出品者自身が紛失に気付かなければ、10万円の損失が生まれてしまいます。在庫管理をAmazonに任せながらも、ときどきAmazonの倉庫にある在庫の動きをチェックすることが重要です。
【Amazonの在庫管理】損害を防ぐには、在庫調整レポートの確認を
Amazonの倉庫内での紛失・破損で損をしないためにも、定期的に在庫調整レポートの内容を確認しておきましょう。
Amazonセラーセントラルでは在庫調整レポートの表示が可能です。在庫調整レポートでは、倉庫内での在庫商品に関する内容、問題発生時の調整履歴が確認できます。
在庫商品の状態は、以下のように表示されます。
- 販売可能
- 不良品
- 購入者による破損
- 販売業者による破損
- フルフィルメントセンターによる破損
- 配送業者による破損
- 終了
これを見ると倉庫内の在庫商品の動きを把握できるわけですが、在庫調整レポートの示す状態が正しいとは限りません。そこで、個数のつじつまが合っているか確認する必要があるというわけです。
在庫調整レポートを確認する作業は、半年に1回、年に1回のような頻度で行ないます。在庫調整レポートの一覧をExcelもしくはGoogleスプレッドシートに貼り付けて、正しい数で処理されているかチェックしておきましょう。
チェックの結果、所在不明の商品が見つかった場合は、Amazonテクニカルサポートに問い合わせてみてください。
Amazon物販の在庫管理には、表計算ソフトがおすすめ
在庫管理表を作成するなら、表計算ソフトのExcelかGoogleスプレッドシートを利用するのがおすすめです。機能面に違いはありますが、どちらでも好きなほうを使えばOKです。
なお、Googleスプレッドシートの場合は専用のソフトを用意する必要がありません。Googleアカウントを用意するだけで、ブラウザ上で簡単に表計算を行なえます。Googleスプレッドシートは複数人での共有がしやすく、無料で利用できるのが良い点です。
一方Excelのほうは、有料のソフトを購入するかサブスクリプション型の契約を結ぶ必要があります。機能面が充実しているので、複雑な処理をしたい方、レイアウトにこだわりたい方はExcelのほうが使いやすいでしょう。
Amazon物販で在庫管理を行なうべき理由
最後に、Amazon物販でなぜ在庫管理が必要なのか、詳しい理由を3つ解説します。
正確な在庫の数を把握するため
在庫の数を把握できていなければ、「在庫が残っていないのに注文を受けてしまう」という重大なミスにつながります。トラブルや低評価の原因となりますので、十分に気を付けましょう。
商品数が増えると在庫管理の処理が複雑になるので、最初のうちから在庫管理表を作成しておくと安心です。
売れ行きを分析して仕入れに役立てるため
物販の利益をさらに拡大させたいなら、現段階での売れ行きを分析して、今後の仕入れや販売の戦略を練る必要があります。
在庫管理表でしっかりとまとめることで、何がよく売れていて何が売れていないのか、正確な数値を把握できるでしょう。
確定申告を正しく行なうため
Amazon物販で利益を得ているなら、確定申告を行なうための準備も必要です。仕入れにかかった費用、売上、経費など、正確な数値を確認できるようにしておきましょう。
確定申告の期間は、毎年2月中旬から3月中旬あたりに設定されています。(※申告期間は年ごとに異なります。)
申告期限の間際から作業を行なうと間に合わなくなるおそれがあるので、定期的に記録を整理しておくのが望ましいです。
まとめ
Amazon物販はFBAを利用できるため、在庫管理の手間を省くことができます。しかし、いつの間にか商品を紛失・破損されているケースも少なからず存在するのが実情です。Amazon側で商品の紛失・破損にも基本的には対応してもらえますが、在庫調整レポートに間違いがないかを、自分の目で定期的にチェックする必要があります。
Amazonに限らず、在庫管理は物販ビジネスには欠かせない作業です。日頃から在庫状態を正確に把握できていれば、今後の方向性を決める際にも役立ちます。表計算ソフトなどを上手に使いながら、自分がどれくらいの利益を出せているのかを確認してみてください。