言葉は現実への道になる
口癖になっている言葉には、その人の生活態度や人生において大事なものが表れると言います。
反対に、口癖で「自分はダメだ」「絶対に失敗してしまう」というように、自虐的なことを明言化してしまうと、本当に「ダメ」な自分にどんどんなってしまいかねないということです。
口癖は、「自分がどういう風に生きていこうとしているか」ということを示す、良い指標になります。
悪い方向に言葉を使えば悪い方向に人生が進み、良い方向に物事を考えることができれば、前向きに人生を送ることができます。
「言葉の力」を甘く見てはいけません。
例えば、今この状況に満足できていないときに、誰か他の人に「どうにかしてください」と言っていても、それはなかなか解決できません。同じように、「もっと成功したい」というような、憧れだけが表に出ている言葉も、目的達成には効果的には働きません。
目的があり、なりたい自分が明確にきまっているなら、そのことをしっかりと言葉にしていくことで、自分の思いが更に強まり、目標の自分がより身近に感じられてくるのです。
すでに「なりたい自分」になったつもりで、たとえば「たくさんの仕事をもらって、自分の好きな人に囲まれて過ごせた!」というように、「すでに達成した」つもりで口にしてみましょう。
「自分の人生」を客観視してみる
誰か他人が成功しているのを見て、「その人と自分は違うから」と思うのは簡単ですが、そこから一歩進んで「なりたい自分」になるために、その人と自分が違う点を考えて、「自分の人生」を外から眺めてみましょう。
そのために、「自分の人生」をひとつの物語のように考えてみます。
自分の物語をどのようなジャンルにしていきたいのか(恋愛もの、アクションもの、など……)、また、どんなラストに向かって突き進んでいきたいのかを決めて、その役者になったつもりで生きていきましょう。
自分の望むラストシーンをはっきりと頭の中に思い描いているなら、途中、どんな障害があってもくじけず、広い視野で物事を見つめ、冷静に判断できるようになります。
もちろん、それは「ハッピーエンド」のラストシーンを思い描いている場合です。
自分からバッドエンドを望む人はいませんが、自分に自信がなく、不安になって「どうせうまくいかない」と想像してしまう人は多くいます。
そうした思いを言葉にしてしまうと、不幸を呼び寄せ、自分が望まない結果になってしまいかねません。
振り返り、フィードバックしていく
もう少し詳しく、「自分の人生」を客観視する方法を見ていきましょう。
物語のジャンルとラストを決めたら、今度は過去の自分と向き合ってみます。
自分を登場人物にした物語のあらすじを作ってみて、「今までやってきたことは、何が足りなかったのか」を考えてみましょう。
夢を追いかけているのなら、その夢が形のはっきりしていない、曖昧なものでないかどうか。
自分で商品を売る仕事をしているなら、その商品はお客様のことを考えているかどうか。
そういったことを一つずつ考えていけば、「自分の行動が、今の自分を作っているのだ」ということが分かるようになります。
そうなれば、後は「今からの自分の行動」によって、自分の望むラストシーンめがけて進んでいくだけです。
前向きな「言葉の力」を使う
日常的に使う言葉は、下手をするとネガティブな言葉の方が多くなってしまうことがあります。
そんなときはマイナスの方向に「言葉の力」が働き、だんだんと力を引き出すことのできる管のようなものが細くなってしまいます。
こうした力を存分に引き出し、自分の生き方を変えていく上でも、前向きな言葉をどんどん使っていくことが効果的です。
たとえば、「『ありがとう』という言葉を一日に何度も何度も言ってみる」などの習慣をつければ、ポジティブな言葉を使う土壌が自分の中に生まれます。こうしたことはすぐにでもはじめられますので、ぜひやってみましょう。